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ひらけ!ポンキッキ
思わず名前で選んでしまったが、このソフトの正式名は「プレスクールソフト・ひらけ!ポンキッキ」である。 ようするに「さんすうゲーム」とか、キャラクターソフト系(たあ坊とか)と同系列のいわゆる知育ソフトだ。 当然のことながら、僕のようにもう充分すぎるほど育ってしまった人間には、面白くとも何とも無いのだが、 このソフトをなぜ紹介しなければならなかったかと問われれば、それはポンキッキが好きだったからだ。
こうような類のソフトは対象年齢が低いせいもあってか、ゲーム性がものすごく単純でつまらない。 ゲーム性が単純だからと言って、駄作だとは言わないし、本当はゲーム性など単純な方が良いのだが、 ここでいう「単純」とは、誰でも思いつくような「単純」のことなのだ。 逆に誰も思いつかない「単純」を見つけるは、ものすごく難しい。 アインシュタインの相対性理論に出てくる公式E=mc^2はものすごく単純な式だが、 人類の科学史に多大な影響を与えた。これを見つけ出すために、あの天才がどれだけ苦労したか。
いずれにしても知育ソフトだからってこんな、くだらないゲームを作ってよいわけがない。 どうせならガチャピンが空を飛んだり、海にもぐったりするゲームを作ればよかったのに。
(タカラ/92年)
1.0 3.0 2.5 1.0 1.5 9.0

レリクス
暗黒要塞
本当のクソゲーというのは何なのであろうか?
その疑問を徹底的に追及して行けば行くほど、その意味は曖昧なものになって行く。 まるで不確定性原理のようだが、僕はそもそもクソゲーという言葉は非常に好意的に使ってきた。 僕の思うクソゲーとはクソゲー分析表の見方を 読んで頂ければ分かるように、非常に言葉では表現しにくい。 一つだけ確実に言える事は、それらには、どこかに愛があるということだ。
だが、どうだろう?この「レリクス暗黒要塞」に対しては、「なんでこうなっちゃったの?」 という同情しかわいてこない。ディスクという性質上、ローディングするのは分かるが、 アクションゲームなのに画面が切り替わる度にローディングしたり、あたり判定とか、 おそろしく不親切だったり、これをクソゲーと言うなら、僕は今までなにを必死になって集めてきたのか・・・ そう思わせるぐらい、つまらなかった。パソコンからの移植という理由もあるけれども、 試しプレイをすれば誰の目にも「異常な程つまらない」ということが、わかりきっている ゲームがなぜ堂々と発売されているのだ?
と、まあ、さんざんこきおろしてしまったけれども、なんだかんだ言って、このソフトの一番クソなところは 箱が無意味にデカいところである!もうこれで決まり!知らん!
(ボースティック/87年)
1.0 0.5 0.5 1.5 1.0 4.5

ゴルビーの
パイプライン
大作戦
このゲームはいわゆる落ちゲーで、水道管の一部が降ってきて、 右から左へ水道管をつなげたらクリアという、ちょっと変ったゲームだ。 ちょっと変ったという表現を使ったのは、たいていの場合、落ちゲーとは落ちてきた 物体をなんらかの方法で消して行くゲームだと僕が勝手に定義付けているからである。 機関車が線路のパーツの上を走っていて、機関車が脱線しないように うまく線路のパーツをつなげてゴールへ導くゲームに似ている。 「ブロディアランド(トンキンハウス)」というゲームがそれに近いゲーム性を持っているが マニアックすぎたか。
で、このゲームは普通の落ちゲーじゃないので、その代償として、 連鎖とか、定石みたいな感覚がなく、ただひたすらベストを尽くすという 過酷な内容になってしまっている。(正確に言うと、水道管をつなげることができれば、 その下のパーツは消えるようになっているのだが、つなげるまでが「テトリス」でテトリスをするのとは、訳が違うのだ。)
水道管になるのは水が通るパーツだけなので、他のパーツはすべて無駄になってしまう。 割り合いにすると10分の1ものパーツがすべて無駄なのだ。 さっきも言ったように、このゲームは落ちてきた物体をなんらかの方法で消して行くゲーム ではないので、その無駄なパーツがすべて無駄なまま、最後まで残ってしまうのである。
落ちゲーの重要な要素に「大逆転」というものがある。 それを手助けしてくれるアイテムが登場するゲームも少なくない。 ピンチを一気に解消してくれるアイテムだ。このゲームにも、そういうアイテムは存在する。 そいつは、ある一定の幅のパーツを上から下まで、すべて消してくれるのである。 しかし、それは必ずしも歓迎されるべきものでない。 なぜなら、このゲームは右から左へ水道管をつなげるという目的のゲームである。 そいつのために、せっかくつなげた水道管を遮断してしまうことだってあるのだ。
それにしても、このネーミングのセンスは、ある意味すごい。
(徳間書店/91年)
2.0 2.0 1.5 2.5 2.0 10.0

伝染るんです
「伝染るんです」は不条理4コマ漫画の先駆的作品と呼ばれているマンガだ。 その位置づけは、僕のクソゲー観と非常に酷似するため、確信を持って クソゲーとして紹介させてもらう。
僕は吉田戦車のマンガはよく読むし、どちらかといえば好きだった。 だから、このゲームもそれなりに期待していたわけだが、説明書を見たら 期待通りだった。そしてタイトル画面もずれていたし、これは間違いなく 「伝染るんです」だと納得した。
主人公はマンガにも出てくるかわうそで、攻撃判定が恐ろしく狭そうな (実際とどまっているので前方には強い)攻撃「つねる」を筆頭に、 踊る、炎攻撃、など、面白い攻撃法方がたくさんある。以外と正統派だ。 雰囲気も素朴で悪くない。僕はなんといっても、出てくる敵のマニアックさに驚いた。 マンガでは一回しか出てこなかった空飛ぶ男とか、ハトとか敵として出てくるのだ。 「伝染るんです」が好きな人には、たまらないゲームであろう。 途中、たるいところもあるが、難易度も良心的なので非常に面白いゲームだった。 雰囲気も楽しめる。
(タカラ/92年)
2.0 3.0 2.5 2.5 3.0 15.0

ファイティング
ロード
「イーアル・カンフー(コナミ)」 から始まったファミコンの格闘ゲーム(通称、格ゲー)の歴史はこの 「ファイティング・ロード」 に見事に?受け継がれている。 思いおこせば 「アーバンチャンピオン(任天堂)」 という純粋な殴り合いが、 「ジョイメカファイト(任天堂)」 によって「ストU」に敗北宣言をするまで、 ファミコンには、さまざまな格ゲーが出現してはアブクのように 消えて行った。他方の一角にはカルチャーブレインの 「飛龍の拳」 がそびえ立ち、 「ケルナグール(ナムコ)」 でRPG要素を入れてみたり、 「必殺!道場破り(シグマ)」 でシミュレーション要素を入れてみたりしたが、 いずれにしても、戦いそのものにおける、一瞬の判断力や、想像力を 反映するまでにはいたらなかった。それにはファミコンの限界という亡霊が つきまとうけれども、それに果敢に挑戦した 「ジョイメカファイト(任天堂)」 が証明した通り、ファミコンは、もはや格ゲーを培う場所では無くなっていたのだ。
さて、この 「ファイティング・ロード」 だが、いっちょ前にコマンド入力 が存在する、まあコマンド入力は 「つっぱり大相撲(テクモ)」 にもあったけど、 それとは比べ物にならないほど複雑なのだ。まあ、さすがに十字キーを グルリと回して、A・Bボタン同時押し、なんていうノリじゃないけど、 技が14種類もあって、最強の 「発気」 という技は、精神力メーターが光っている時に、大後方宙返り(十字キーの下を押してしゃがんでから、 後ろナナメ上)の着地と同時にBボタンを押すという逆転の大技で、出すのが非常に難しく、 タイミングが死ぬほどシビアなので、僕なんか100回に1回くらいしか出ない。 パッケージの裏には「十字キーとわずか2個のボタンから14種類もの技!」って書いてあった。
(東映アニメーション/87年)
2.5 2.0 1.5 2.5 1.5 10.0
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たった一人のファミコン少年